色の認識はごく小さい時期から可能です。それは原色から始まり、少しずつ中間色へと広がっていきます。色の名前を覚え、使うことで、色の感覚はより繊細なものになります。さらに、クレヨンなどを使って絵を描くうちに、「どの色を使うとよいか」と、工夫しながら楽しむようにもなるでしょう。もっとも、色の分類は複雑で、時に迷います。中間色の区別は微妙で、何色と呼ぶのか難しいものや、人により名前が変わる場合もあります。それは無理に統一しなくてもよいのです。おとなでも、色と色の境目をどのあたりに置くかは、人により違っているものです。ただ、“赤らしい赤”とか、“黄色らしい黄色”という原色の大きな区別はほぼ一致していて、小さな子どもでもだいたいわかります。 |
この絵本は、何度もシールをはがし、またはることができるのが特徴です。迷って、間違えても、やり直すことができます。紫、オレンジ色、茶色などの中間色は、特に迷うかもしれません。まだ、色で分けるという課題になれていないお子さんもいることでしょうから、やさしく受け入れてあげてください。はったり、はがしたりという遊びを楽しんで何度もやっているうちに、色の名前と、実際の色の認識が一致してきます。絵本にはいろいろな場面が描いてありますから、物語づくりを楽しみながら、自由なシール遊びを楽しむのもよいでしょう。子どもの想像力が広がり、色への興味が増します。 |